アットロードサイドblog
2020/04/09

コロナ感染予防で山行自粛

首都圏では新型コロナウイルス感染症拡大防止のために緊急事態宣言が発令されました。

春の登山シーズンを迎えた矢先ですが、不要不急の外出は控えなくてはなりません。

コロナ感染予防で山行自粛

東京都山岳連盟も「登山者の皆様へ コロナウィルス感染予防のためのお願い」として山行自粛を呼びかけていますね。

そんななか、登山は安全のように間違った情報を発信しているメディアがあるので注意が必要です。

それは、東洋経済さん↓

東洋経済の記事

記事ページ:コロナ危険別「行っていい場所・ダメな場所20

危険度レベルで「行っていい度:○」でリスクが少ない場所として登山をあげています↓

◆登山、キャンプや海辺散策

暖かくなってくるとアウトドアに出かけたくなりがち。徳田室長は「登山、キャンプ、海辺の散策は屋外で混みにくいのでまず大丈夫」としながら、「バーベキューをやるときはトングや食器、タオルは共用しないように」と指摘


"屋外で混みにくい"から安全という考え方は、机上の空論であり登山を体験したことがない人の発想なのでしょうね。
登山道は、全行程の8~9割方幅員の狭い通路です。他人とすれ違う距離も極めて近く、さらにハアハアしていることで、相手が吐いた空気が充満して、それをもろに吸い込むといった状態が続きます。
汗の匂いが直撃する人も多いです。熱気で蒸れ蒸れの人も少なくありません。

具体的に示すと、一般的な山道として以下のような環境に分かれます。

①他人との距離がとても離れた開放的な登山道。

広い山道の例

登山を紹介する写真や映像では、このような開放的な画が代表的なイメージとして使われます。
登山を行わない多くの人達のイメージではないでしょうか。
行程中、このような開放的なロケーションに居る時間は、ほんの僅かであることを無視してはいけません。

②一般的な登山道

行程の多くの時間を占める一般的な登山道例

写真映えしない樹林帯の単なる通路です。
山行中の多くの時間を占めるロケーション。
このような狭い通路から山頂を目指し、また下山します。
全行程の8割位は、他人とのすれちがいにとても接近した距離になります。

③狭い登山道

すれ違い難い狭い登山道例

整備の行き届いた観光登山であっても、とても狭い山道や交互にすれ違えない山道もごく普通に存在します。
鎖や手すりがあれば、皆、同じ場所を手で触りまくります。

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コロナウイルス感染者が同じ山にいた場合、とても感染率は高く、さらに、山の中で衛生面が整備されたトイレなど稀で、あちこちにウイルスが付着していることは想像に難くありません。
また、移動中、コンビニやトイレなどの利用でウイルスの運び屋になっても地域に迷惑がかかります。

アメリカの感染実験の報道では、活動中の他人との距離は、ウォーキングで5メートル、ランニングで10メートル以上必要だとか。

この時期に登山に行くなら、人の往来の少ないマイナーなコースを選び、車利用で途中SAなどに寄らずに登山口直行&直帰スタイルしかないでしょうね。
こうなると万が一の遭難も心配になるので、やはりコロナウイルスが終息してから活動することが国民の責務なのかと感じます。

ちなみに、登山記録のポータルサイトや登山家から、それぞれコロナウイルス感染予防に対してコメントが発信されています。

YAMAP
「登山と自然を愛するみなさんへ、YAMAPからのお願い」
"4月16日に緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されました。改めて不要不急の外出を避け、今は家にいることが最善の選択であることをお伝えします。"

登山情報サイトYamakei Online
「登山者のみなさまへ」
"新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府や都道府県から、不要不急の外出を控えるよう要請が出ています。登山者のみなさまも、各自、自覚ある行動をお願いします。 "

ヤマレコ
※ヤマレコは、4/23現在も山行自粛要請の表記はなし。

登山家の野口健さん(4/21)
確かにこんな時こそ山で癒されたくなる。しかし、山に登るためには移動をしなければならない。山が混み合えば他の登山者に感染させるかもしれない・・


終息または治療薬が完成して、通常の社会生活に戻れることを祈るばかりです。

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